電話・ケーブル会社が、一部のヘビーユーザの使うコンテンツの送受信に制限をかけることは、
コストをかけずに顧客全体の満足度を上げる、せめてもの方策だった。
それが、今回のFCCの裁定で否定された、というわけだ。
ただでさえ儲からない産業なのに、更に儲からない方向へ行けと。

加えて、一部のコンテンツ・サービスへの優先を与えてはいけないのだという。(条項5)
Youtubeなどを使うと、回線が遅くなるから、使用を制限する、というようなことは一切やっちゃダメ、というのは分かる。
バックボーン側が、そういう「差別」をして、一部のサービスだけが使えないのは不平等だから。

ただし、この条項は解釈が難しいが、この分だと、電話・ケーブル会社自身が提供するサービスを提供しやすくするために、バックボーンをカスタマイズしたりすることも禁止される可能性が高い。
つまり、「電話線は余計なことはせず、電話線だけ出せ」というわけだ。

そうすると、GoogleやYoutubeは、儲かるコンテンツビジネスだけやってるのに、ウチは儲からないバックボーンもやって、何の得も無いじゃないか!
と、電話・ケーブル各社は思うことだろう。

(もちろん、「だったら辞めれば」といわれても辞められない彼ら自身が悪いって話もある。
バックボーン会社に明日からGoogleになれ!と言ってもそんな人材や仕組みは無いわけで、しこしこバックボーンをやっていくしかないのだ)

「光ファイバー」だって、もし提供して、バックボーン以外で儲かるなら、やってもいいと思ってるだろう。
でも上記によると、コンテンツとのバンドル販売は禁止だ。

そんな状況で、誰がネットワークを速くするために、これ以上儲からない投資をするのか?

恐らく誰も、光ファイバーどころか、今より速いADSLに投資することすらしないだろう。
そして、きっと、アメリカのインターネットの速度は、最高で12Mbpsのままだ。
速くなることはないだろう。

誰かが一人で投資し始めても、「独禁法」の壁にぶち当たって、せっかく投資したものを競争相手に分けなきゃならなくなったらバカみたいだしね。

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